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一教の理合

                                                    (記 椋 康雄 2004年10月07日)

先日大阪市立大学合気道部で稽古した時のことを材料に書きたい。

この時、私はひどく遅れていったのだが、本河さん(大阪市立大学合気道部10代)と 青山さん(同11代)が稽古に来られていた。 稽古が終わってからいけしゃあしゃあと本河さんのところに行き「一教を教えて下さい」と言って 笑われた。それはそうだ。学生が教わりに行くのなら兎も角、ベテランが何いうとんねん、という ことである。

それでもお願いしてしまえるのが面の皮の厚いところで、ちゃっかり青山さんと本河さんに一教を 見て頂いた。次に書くのは、青山さんからご指摘頂いたことである。

一教とは合気道における抑え技の基本であるとともに、合気道全体の基本である。 開祖植芝盛平先生は「体の転換と一教の抑えができたら、二段をやる」と言われていたそうで、 私はその話をよく後輩にする。手刀(しゅとう)でお互い打つところから相手の腕を取り、抑える。

青山さんに、1回目の技で手首の方を下げてしまっていたな、と指摘された。言葉だけで説明しづらい ので稚拙ながら線画で図示する。手首と肘を掴み、相手の腕を相手の耳の方に押し付けて崩すところだ。 指摘されたのは、同じ方向に崩していくべきところ(図1の@とAの矢印)、相手を抑えようと焦って 手首を掴んでいるのを無理やり下に押さえ込もうとしてしまった(図2のBの下方向の矢印)という ことになる。崩そうとしている方向が2方向に分離してしまっていたのである。 強引にねじっているといってもいい。

[図1:本来の動き]
[図2:捻ってしまった動き]

言い換えれば、一教の動きの中で「ねじる」動きは必要ない、という説明をしても良いし、 「井桁崩し」という、4角の角度を変えられる平行四辺形で説明される動きで説明することも 可能とおもわれる。 支点を固定すると相手に踏ん張られて止められることがあるが、支点を消して身体を使えば 相手はつかみどころなく崩される、という理解である。

(このノートは2004年10月の稽古直後に雑記帳に書いたものを、翌年2005年5月に合気道ノートのために手を加えたものです)


 
 

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作成元:大阪市立大学合気道部 OB会事務局